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パティスリー・ベーカリー・カフェを独立開業するために

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パティスリー・ベーカリー・カフェを独立開業するときに必要な手続きは?

製菓の学校を卒業したあなたは一度就職したものの、ある程度のキャリアを積み、人脈も得ることができたので、いよいよ独立して念願だった自分のお店を持とうと決めました。
お店のコンセプトやメニュー、エリアや内装を決めるなど、独立開業するための準備を進めていく中で、どうしても避けられない手続きが発生します。

織田製菓専門学校の製造販売実習で接客する学生

パティスリー・ベーカリー・カフェ、様々な業態がありますが、それぞれ開業するために必要な許可は異なるのです。
ここでは、各業態に必要な手続きについて紹介していきます。

お店を開業するには保健所の許可が必要

織田製菓専門学校の製パン実習で作るパンの一例

パティスリーを開業するのに必要なもの
・菓子製造業許可

ベーカリーを開業するのに必要なもの
・菓子製造業許可
・飲食店営業許可(惣菜パンやサンドイッチ等を取り扱うケース)
・乳類販売業(パンに加えて、牛乳等の乳製品を取り扱うケース)

実は菓子パンはもちろん食パンも、法律上は「菓子」扱いになります。また、サンドイッチや惣菜パンは弁当と同様に扱われます。

カフェを開業するのに必要なもの
・飲食店営業許可
・菓子製造業許可(パン屋お菓子のテイクアウトを可能とする場合)
・乳類販売業(パンに加えて、牛乳等の乳製品を取り扱う場合)

喫茶店営業許可というものもありますが、こちらだとドリンク以外はトーストなど簡単な軽食くらいしか提供できません。
なお、いずれの場合も店に最低1名は「食品衛生責任者」の資格を持つ人が必要です。

以上紹介した許可は、開業する店の主に衛生面や管理面が、都道府県知事の認める施設基準に合致すると認められた場合に与えられる許可を指します。申請は専門家でなくとも行うことができます。

許可の取得について

織田製菓専門学校の製造販売実習でお客様に商品を手渡す学生

各許可は、「店を開く地域」の保健所へ申請する必要があります。
審査基準は自治体ごとに異なる部分もあるため、チェーン店で複数店舗を開業する場合でも、各店舗の管轄保健所へ、それぞれに申請を出さなくてはなりません。
保健所が審査する項目は、おおむね以下のようなものになります。
【営業内容】メニュー内容や販売方法など
【施設内容】店内や厨房の素材、広さ、設備など
【衛生環境】手洗いの位置、流しの数、衛生責任者の有無など
【その他】外国人の経営や、過去の違反・取り消しの有無など

開業を決めたら、まずは保健所へ事前相談に行くことをおすすめします。

パティシエやパン職人での就職を考える前に「最初にこれだけは必ず知っておきたい」情報をまとめたページです。進路を考えるときのヒントとして活用ください!

合わせて特殊な許可が必要となる事例

  • 保健所との事前協議
  • 営業許可申請(書類提出)
    以下の書類と手数料を提出します。
    1. 営業許可申請書
    2. 営業設備の大要・配置図
    3. 許可申請手数料
    4. 登記事項証明書(法人の場合)
    5. 水質検査成績書(受水槽・井戸水を使用する場合)
    6. 食品衛生責任者の資格証明

      飲食店を開業する場合、1店に必ず1人食品衛生責任者が必要ですが、食品衛生責任者は、食品衛生協会が行う1日講習を受ければなることができます。

  • 施設の確認検査
    開業する店舗が基準を満たしているか、実地検分します。
  • 営業許可証交付
    検査通過後数日~10日程度かかります。
  • 営業開始
    通常は店舗が出来てすぐ検査を受けられるように、工事完成の10日程度前に申請書類を提出します。申請―許可をスムーズにするために、事前相談をしっかり行い、必要な資格や届け出を把握しておくようにしましょう。

飲食店営業許可取得の手続き方法

説明会に参加する織田製菓専門学校の学生たち

このように活躍の場が広がるパティシエですが、スイーツ専門店ではよりたくさんの種類のお菓子が作れます。ショーケースにはカラフルで芸術的な美しいケーキや焼き菓子などが毎日並んでいます。それらをすべて作っているのがパティシエなのです。

自分で考案したオリジナルのお菓子を作ることを、自分の夢としているパティシエも大勢います。

オリジナルのお菓子はたくさんの種類を作る中から生まれてきます。自分の持てる技術を存分に生かして、たくさんの種類のお菓子を作れることが、スイーツ専門店で働くパティシエの最大の魅力だと言えるでしょう。

朝早くから準備をしたスイーツを、お客様がどれにしようかと目を輝かせながら選んでいる姿を目にすると、大きなやりがいを感じるでしょう。
さらに、たくさんのお菓子を日々作ることで、技術を磨きやすいという面もあります。多くの経験を積み、実力を磨いていくことで、将来的に自分自身のスイーツ専門店を開業することも可能です。自分の店が人気店になれば収入アップも望めます。

パティシエとして、自分のお店を持つようになるまでの道のりは、長く険しいかもしれませんが、お客様と喜びや大切なイベントを共有できる幸せな職業でもあります。コツコツとおいしいスイーツを作り続けることで大きな夢を持てるのが、スイーツ専門店のパティシエなのです。

パティシエやパン職人での就職を検討している方に向けてオンライン個別相談を実施しています。製菓製パン分野の進路に迷ったときは是非ご利用ください!

織田製菓専門学校では……

将来の夢を実現するために充実した就職活動支援を行っています。
毎年多くの卒業生が、ホテルやレストラン、街のパティスリーやカフェに就職し、一部の卒業生は自分のケーキ店を開業した人もいます。


監修 織田製菓専門学校 教員

カテゴリ:コラム

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