一人で仕込みから仕上げまで行うイメージのあるパティシエですが、たくさんのパティシエがいる職場では、分担して作業が行われることがほとんどです。この記事ではチームワークが重視されるホテルのパティシエの仕事内容や魅力についてご紹介します。
パティシエの仕事
パティシエとは、フランス語で洋菓子職人を意味します。甘い香りのお菓子に囲まれて、華やかなイメージがあるパティシエの世界ですが、実は地道で細かい作業の積み重ねによって成り立っています。例えば砂糖、小麦粉、卵、バターの4つで作られる洋菓子は、その配分や作り手の技術によって仕上がりに大きな差が出てしまいます。そのため、パティシエには高い技術と豊富な経験が求められます。
パティシエの魅力は?
華やかな理想とは裏腹に地道な作業が多いパティシエですが、多くの魅力がある職業です。まず、経験を積むことで得たアイデアやセンスを生かし、オリジナルのお菓子を作れるのは大きな魅力でしょう。自分が考案したお菓子でお客様の笑顔を引き出すことができれば、もっと喜びを感じられますし、世界でひとつだけのお菓子を考案することができるのはパティシエの醍醐味です。また、パティシエの活躍の場は洋菓子店、ホテル、レストラン、食品メーカーなど、多岐にわたります。お菓子教室のインストラクターやフードコーディネーターの道を選ぶ人もいるなど、活躍の場は豊富です。
ホテル勤務のパティシエの仕事内容
ホテルで働くパティシエは、レストランのビュッフェやディナーなどで出すお菓子、ホテル内のショップやラウンジで販売するケーキ、パーティー用のデザートなど、シチュエーション別に多くの洋菓子を作っています。ときには数百人規模のパーティー用デザートを提供することもあり、大量のお菓子をスピーディーに作る技術が求められます。また、ブライダルを手掛けているホテルでは、ウエディングケーキや引き菓子なども作るので、オリジナルウエディングケーキを提案できるデザイン力も必要になってきます。
また、パティシエの人数が多いホテルでは仕込みから仕上げまでを一人で行うのではなく、必ずチームとして働くことになります。一般的には材料の準備・生地作成・成型・オーブン・仕上げなど、作る工程ごとに作業を分担する方式、生菓子・焼き菓子といった種類によって担当分けされている方式があります。
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ホテル勤務のパティシエのやりがい
ホテルに勤務するパティシエのやりがいのひとつは特別な瞬間に寄り添えるところでしょう。お菓子は、お祝いや記念日など人々の喜びの瞬間に寄り添う食べ物です。多くの人々に感動や幸せを与えられるパティシエは、それだけでやりがいのある仕事といえます。特別な瞬間に登場するウエディングケーキなどを作る機会のあるホテルで働くパティシエは新郎新婦から直接お礼を言ってもらえることもある貴重な職場です。
その他にも技術力の高い先輩の指導のもと、品質の高い菓子制作に携われるため、自分の成長を感じることができます。また、コンテストに挑戦することもでき、自身が評価される機会が多いのもやりがいでしょう。
確実に身につく技術
ホテルでは、パティシエと接客担当とが明確に分かれている場合が多いため、色々な種類のお菓子作りに専念することができます。しかし、作業工程の分担によって担当する作業を追及することができる一方、すべての工程を習得するまでの下積み期間が長いという側面があります。そのため、同じ仕事内容の繰り返しに嫌気がさすことがあるかもしれませんが、その経験はパティシエとしての成長に欠かせません。下積み期間を経ることで、確実に技術を身につけていくことができます。
パティシエは修業を続けて実力が認められれば、有名店から声がかかったり、海外で働けたりとキャリアアップも考えられます。実力主義のパティシエの世界では、キャリアを積んでからも日々の努力が欠かせませんが、独立して自分の店を持ち、作りたいスイーツを追及し続けることもできるなど、可能性も多いに広がります。
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毎年多くの卒業生が、ホテルやレストラン、街のパティスリーやカフェに就職し、一部の卒業生は自分のケーキ店を開業した人もいます。
監修 織田製菓専門学校 教員